キャッチコピーを書く時、
誰もがまずやるのは、その商品の特長を挙げることだ。
たとえば「メガネ」のキャッチを書くとして、
その特長を挙げていくと、
1:よく見える
2:おしゃれ・デザインが選べる
3:その他のサブ機能(曇りにくい、レンズ交換が容易、遠近両用など)
とけっこうすぐに出尽くしてしまう。
1・2・3の切り口でキャッチを考え始めるわけだが、
1:未来をもっと「見える化」しよう。
2:洋服を着替えるようにメガネも着替えよう。
3:私の目に曇りなし。
(適当に考えました。全然ヘタです…)
みたいな感じで、1・2・3の特長ごとに
キャッチを考えていくことになる。
そうすると、たとえば1の「よく見える」から発想しようとしても、
「人の顔を間違えない」
など、ベネフィットは限られる。
シチュエーションを広げようとしても、
「視力検査で…」「好きな子の顔が見えて…」
など、これもまあ限りがある。
シチュエーションにこだわりすぎると、
「遠くの山で遭難している人が見えた」みたいに特殊すぎる状況が出てきて、
結果としてどんどん嘘くさくなり共感を得にくくなる。
そうした、「アイデアの行き止まり」は精神衛生上良くない。
なぜなら、「ああ、もう考えつくことがない…!」と追い込まれると、
自由にものを考える余裕がなくなってくるからだ。
この「余裕がなくなる」が一番まずい。
次によくやりがちなのが、
「コピー年鑑」みたいなものをひたすらめくって、
ヒントになりそうな言葉を片っ端から拾うというやり方。
トライの回数を増やす方法の一つとしては良いのだけど、
最後の手段としてこれをやると、
「コピー年鑑めくり」がやめられなくなる。
そうなるとやはり余裕がなくなる。
それを避けるために私が行っているのが、
キャッチコピーの「切り口」をたくさん用意しておく、というやり方だ。
たとえば、「数字で表現してみる」という切り口がある。
メガネの例で言うと、
「こころの視力も1.5に」(よくわからないけど…)
「365日360度の視界で」( 〃 …)
すいません。ヘタな例を「敢えて」書いてます!
「ヘタでもなんでも、とにかく数を出しまくれ!」と言いたいためです。
(完全な強弁)
な、なにが言いたいかというと、
「数字で表現」みたいなテンプレートに当てはめることによって、
アイデアが広がりやすくなるということです。
これ、たとえば自分以外に編集者みたいな人がいて、
「数字の切り口でも考えてみない?」
などと言ってくれるなら、やりやすいと思う。
でも、ライティングの仕事はたいてい一人作業。
自分一人で発想を広げていく必要があって、
だからこそ、割と突拍子もないものも含めて
「切り口」というテンプレートを用意しておくと、
発想をやわらかく広げることができるのだ。
さて、本題。
・商品の特徴を数字で表してみる
・商品の特長を漢字1文字か2文字で表現してみる
・特長を英語(単語1つ)で表してみる
・商品の特長をもっとも大げさな言葉で表現するなら?
・ダジャレで表現してみる(例「でっかいどお。北海道」)
・反対語で表現してみる(例「何も足さない。何も引かない。」)
・「あるあるネタ」として考えてみる
・共感できるシチュエーションを考えてみる(例「店員さんが着てるほうがかわいくみえる。ズルい。」
・「気づかせるコピー」を考えてみる(例「ほら、レインボーにはレインが隠れてる。」
・「人間の真理」を表現してみる「例「天才は、どこかバカのようにも見える。」
・「結論、この商品の価値は○○!」みたいに言い切るならどうなる?
・商品を擬人化してみる(例「おしりだって、洗ってほしい。」)
・慣用句を使ってみる(例「タイは、若いうちに行け。」)
・「AではなくBだ」という構造で考えてみる
・「AとはBである」という構造で考えてみる(例「旅に出る服は、写真に残る服だ。」)
・「AでもありBでもある」という構造で考えてみる(例「なにも足さない。なにも引かない。)
・「実は○○でした」と、本質を表現してみる(例「地図に残る仕事。」)
・「社会への新提案」を考えてみる(例「金曜日はワインを買う日。」)
・「今まで気づかなかったけど言われてみればそうだね」と思える情報(例「サラリーマンという仕事はありません。」)
・家族の暮らしの中で、その商品はどう役立つ?
・計算式で表してみる(例「角」÷H2O)
・恋愛のシチュエーションに当てはめると?(例「キミが好きだと言うかわりに、シャッターを押した。」)
・外国人が見たら、その商品の価値をどう表現する?
・宇宙人が見たら、その商品の価値をどう表現する?
きりがないので、
とりあえずこんなところで。
たとえばメガネの価値を表現するとして、
上に挙げた切り口にどんどん当てはめていく。
たとえば「実は○○でした」と、本質を表現してみる
という切り口に当てはめると、
「メガネは、応援する人のためにある」
というキャッチコピーができたりする。
このキャッチは、「見える」というベネフィット軸
(「視力検査で…」「好きな子の顔が見えて…」)からは
なかなか生まれにくいコピーだ。
いろんな切り口に当てはめながら、
効率良くキャッチコピーを考えていきたいと思う。
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